ホームページの事、返信、妄想、ブックレビューに愛を叫ぶ準ブログ。偏愛なので準が付く、そういうことを書いております。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
絳攸は絶対音感を持ってて、それ故音楽に疲れてしまってプロを目指すのを途中でやめてしまいます。
あ、イキナリな冒頭で失礼しました。今熱い萌えです。続けます。
ありきたりな音に厭いていた絳攸は音楽教室に就職して自由な音楽を奏でる子供にピアノを教えていますが、ある日先輩(楊修あたり)が用事があって(コンテストの付添とかで)ある生徒のレッスンを絳攸に代わってくれるように頼んで、絳攸は了承。レッスン室のドアを開けてみると楸瑛(高校生)がいて、楸瑛がその生徒だったんです。取り敢えず練習中の曲を弾くように言うと、ものすごく上手で、ミス1つなく表現力も素晴らしいんだけど。
曲が始まると同時に見開いた目は、進むにつれどんどん細められ、絳攸は腕を組み、とうとう眉間にしわを寄せた。
「お前、本当にその弾き方で満足なのか?」
「は?」
何重にも重なる音色が止る。楸瑛は怪訝な顔で対して年も変わらないであろうこの日だけの代理指導者の顔を見つめた。
「何か問題でも?」
「そうじゃない」
テンポは正確。クレッシェンドデクレッシェンド、フォルテからピアノまで自由自在に操った強弱も正確。曲の理解も乱れなく正確。
完璧な演奏を生み出すその手は鍵盤の上に開かれたまま置かれていた。
「この先はどうか知らないが、今のところ演奏は完璧だった。だが、そんな窮屈な――詰まらない音楽がお前の目指しているものなのか?」
沈黙が下りた。
楸瑛はその指摘にドキリとしますが、今日知り合ったばかりの絳攸にそんなことを言われてそれを認めるには若すぎて、プライドもあって怒ります。それで「ならあなたがその詰まらなくない音楽とやらを弾いて私に見せてください」とピアノ教室の無名の指導者を音楽科に通う楸瑛は挑発します。絳攸はただ演奏中の楸瑛の顔から苦しみを感じ取って、言っただけで、技術があるのに喜びを感じていないのならば、いつか自分のように止めてしまうと思い、それを惜しいと思たのです。挑発にはのらなかったのですが、楸瑛の申し出を引き受け、同じ曲を弾きます。プロでもかなりの練習が必要な曲を、間違えつつも自分の曲として弾き、そして何よりも楽しそうに音を生み出している姿に感動します。弾く事の喜びを忘れていた事を思い知ったのです。
余韻を響かせた指が白と黒の世界を離れ、静寂が満ちた。
破ったのは長い曲の疲れを取るように溜息をついた演奏者だった。
「難しいな」
「―――いえ……素晴らしかった」
後ろに立っている今日限りの教え子を見ると、眉を寄せ、表現しがたい顔をしていた。
「確かに明らかに練習不足で弾き間違えが沢山あったし、ピアニッシモが効いてなかったり、テンポも難解な場面で狂うし、トリルの指がもつれてたようだけど」
絳攸は少しムッとした。言われた事は全部正しいが、年下のくせに生意気だ、と思った。
若干目がつり上がったのが解ったのか、楸瑛は難しい表情を解き、優しく、暖かく、微笑んだ。
「私は好きだな。いい演奏だ」
思わず絳攸は少し赤面します。楸瑛は絳攸の生徒になりたいと申し出をして、何回も本人に断られるんだけど、その時に「私の指導者になるんだからもう少し練習してきてね」と逆に言われたりして、絳攸は怒ります。でも家でこっそり練習してたり。根負けした絳攸は、子供たちのレッスンがない時なら、と折れます。
それと同時に本格的にピアノと再び向き合うようになった絳攸に、周りからコンテストに出ろ、コンサートを開けなどと言われ始めます。絳攸もスポットライトを浴びる楸瑛をうらやましく思いつつ、自分は指導者だと思ってそれを全部断ってしまいます。でも楸瑛のデビューコンサートで楸瑛が絳攸を呼んで演奏させてそれが話題になり、音楽関係者からも取材の申し込みがあり、ワイドショーでも取り上げられたりで、また誰かに聞いてもらえる嬉しさを思い出した絳攸はとうとうプロになることを決心します。
二人の恋愛を交えつつそんな妄想をしてました。長いですねー(苦笑)ここまで付き合ってくださってありがとうございます。恋愛部分は次回妄想。
あ、イキナリな冒頭で失礼しました。今熱い萌えです。続けます。
ありきたりな音に厭いていた絳攸は音楽教室に就職して自由な音楽を奏でる子供にピアノを教えていますが、ある日先輩(楊修あたり)が用事があって(コンテストの付添とかで)ある生徒のレッスンを絳攸に代わってくれるように頼んで、絳攸は了承。レッスン室のドアを開けてみると楸瑛(高校生)がいて、楸瑛がその生徒だったんです。取り敢えず練習中の曲を弾くように言うと、ものすごく上手で、ミス1つなく表現力も素晴らしいんだけど。
曲が始まると同時に見開いた目は、進むにつれどんどん細められ、絳攸は腕を組み、とうとう眉間にしわを寄せた。
「お前、本当にその弾き方で満足なのか?」
「は?」
何重にも重なる音色が止る。楸瑛は怪訝な顔で対して年も変わらないであろうこの日だけの代理指導者の顔を見つめた。
「何か問題でも?」
「そうじゃない」
テンポは正確。クレッシェンドデクレッシェンド、フォルテからピアノまで自由自在に操った強弱も正確。曲の理解も乱れなく正確。
完璧な演奏を生み出すその手は鍵盤の上に開かれたまま置かれていた。
「この先はどうか知らないが、今のところ演奏は完璧だった。だが、そんな窮屈な――詰まらない音楽がお前の目指しているものなのか?」
沈黙が下りた。
楸瑛はその指摘にドキリとしますが、今日知り合ったばかりの絳攸にそんなことを言われてそれを認めるには若すぎて、プライドもあって怒ります。それで「ならあなたがその詰まらなくない音楽とやらを弾いて私に見せてください」とピアノ教室の無名の指導者を音楽科に通う楸瑛は挑発します。絳攸はただ演奏中の楸瑛の顔から苦しみを感じ取って、言っただけで、技術があるのに喜びを感じていないのならば、いつか自分のように止めてしまうと思い、それを惜しいと思たのです。挑発にはのらなかったのですが、楸瑛の申し出を引き受け、同じ曲を弾きます。プロでもかなりの練習が必要な曲を、間違えつつも自分の曲として弾き、そして何よりも楽しそうに音を生み出している姿に感動します。弾く事の喜びを忘れていた事を思い知ったのです。
余韻を響かせた指が白と黒の世界を離れ、静寂が満ちた。
破ったのは長い曲の疲れを取るように溜息をついた演奏者だった。
「難しいな」
「―――いえ……素晴らしかった」
後ろに立っている今日限りの教え子を見ると、眉を寄せ、表現しがたい顔をしていた。
「確かに明らかに練習不足で弾き間違えが沢山あったし、ピアニッシモが効いてなかったり、テンポも難解な場面で狂うし、トリルの指がもつれてたようだけど」
絳攸は少しムッとした。言われた事は全部正しいが、年下のくせに生意気だ、と思った。
若干目がつり上がったのが解ったのか、楸瑛は難しい表情を解き、優しく、暖かく、微笑んだ。
「私は好きだな。いい演奏だ」
思わず絳攸は少し赤面します。楸瑛は絳攸の生徒になりたいと申し出をして、何回も本人に断られるんだけど、その時に「私の指導者になるんだからもう少し練習してきてね」と逆に言われたりして、絳攸は怒ります。でも家でこっそり練習してたり。根負けした絳攸は、子供たちのレッスンがない時なら、と折れます。
それと同時に本格的にピアノと再び向き合うようになった絳攸に、周りからコンテストに出ろ、コンサートを開けなどと言われ始めます。絳攸もスポットライトを浴びる楸瑛をうらやましく思いつつ、自分は指導者だと思ってそれを全部断ってしまいます。でも楸瑛のデビューコンサートで楸瑛が絳攸を呼んで演奏させてそれが話題になり、音楽関係者からも取材の申し込みがあり、ワイドショーでも取り上げられたりで、また誰かに聞いてもらえる嬉しさを思い出した絳攸はとうとうプロになることを決心します。
二人の恋愛を交えつつそんな妄想をしてました。長いですねー(苦笑)ここまで付き合ってくださってありがとうございます。恋愛部分は次回妄想。
PR
この記事にコメントする