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ホームページの事、返信、妄想、ブックレビューに愛を叫ぶ準ブログ。偏愛なので準が付く、そういうことを書いております。
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こんばんわミレです。休日平日問わずインターネット使用時間が1.5から2時間だということに落ち込みました…。少なすぎる。駄目ですよねっ!最近妄想も止み気味だったのですが、きました…!
連日妄想が続きます。現代俳優で楸絳です。楸絳ですよ…!読んでいただいたら二回言った意味が解ると思います。



 *****
ハードボイルドな刑事ドラマに相応しい重厚な音楽が一転してラブリーで軽快なものに変わる。楸瑛は珍しく少しだけ不快感を示すように眉をしかめた。白が背景の画面に映るのは女性誌で人気のモデル。大きく映し出された顔はカメラ目線で唇をすぼめている。口紅のCMだ。
一転して場面が変わり、彼女の横に楸瑛の見知った体躯の男が並び、見つめあった二人はキスをする。男の方から彼女の頬に手を置いて。
――キスしたくなる唇。
これがこのCMのキャッチコピーだ。
「ねえ絳攸、さっきのシーンだけど」
テレビを囲むようにコの字型におかれたソファーの縦の部分に座り本に眼を通す絳攸に横の部分にいる楸瑛が話しかけた。
「なんのドラマの話だ?」
「いやドラマじゃなくて君が出てる口紅のCM」
「…ああ」
間が気になった。本に集中してるせいか別の理由なのかと考えると胸が締め付けられた。
このCMを絳攸がいる時に見るのは初めてだった。そもそもこのCMが放送されてから二人で会うのがはじめてだったとも言える。言いたい事があるならはっきりと言え、といつも言われてるから楸瑛は頑張った。
「――本当にキスしたの」
「した」
「何回?」
「三回」
「そう」
再び重々しい音楽に変わる。でも刑事二人が拳銃を構えてるシーンを楸瑛は見ていなかった。
本気じゃない。これは演技だと言い聞かせても楸瑛の胸のつっかえは取れなかった。理不尽だって解ってる。楸瑛だってラブシーンを演じる事はあってそういう時絳攸は特に何も言わない。
「お前もキスシーンやるだろ」
案の定言われた。小さくうん、と返したら溜息と本が閉じられる音。顔を上げるとすぐそばに絳攸が来ていたから驚いた。そのまま唇に柔らかい感触。生温かいそれは直ぐに離れた。
絳攸はもう読書を再開していた。
「絳攸」
「さっきのは本気だ」
「!」
空っぽになりかけてた心がまた満たされて楸瑛は微笑みながら刑事ドラマに向き直った。



絳攸が口紅のCMに出てたらかっこいいと思ったところから始まった妄想でしたが乙女楸瑛に持って行かれました…。ぬ、楸瑛め。
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