ホームページの事、返信、妄想、ブックレビューに愛を叫ぶ準ブログ。偏愛なので準が付く、そういうことを書いております。
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今日中にホムペは更新できなさそうなので、せめて日記でもと・・・。
先週の読書は京極スペシャルでございました、どーもミレです。こんばんわ。
「ルー=ガルー 忌避すべき狼」 京極夏彦
すみません、ここまでで力尽きました。残りの本はいつかレビューしていきたいです。
こっそりとレビューを再開してみました。
(0805)
「蒲団・一兵卒」 田山花袋
文章がどこか太宰的な神経質さを感じられました。心理描写がすごくて、自然主義ですから(蒲団のほうは)まあ肉欲について述べているのですが、司馬遼太郎と違い(笑)いやらしくはない。
若い女と中年の男。好奇心旺盛な新婦人的な女にルーティンワークに新鮮さを失った男は輝きを見出す、みたいな。据え膳食わぬうちに他な男のものになたとなれば、嫉妬もしよう。ただ、微妙な一線を行き来し、矛盾を抱えつつのラスト。
ああ、「蒲団」ね。なるほど、と。面白かったです。「一兵卒」は、すごい。戦争体験がなければあれは書けないだろうし、敵よりも己との戦い、みたいな。ラストが悲しくもあり。
「高野聖・歌行燈」 泉鏡花
幻想小説は賞もあるくらいだし泉鏡花だと思い、手に取ってみた作品ですが、これは好き嫌いは別れると思います。民俗学が好きなら面白いと思える、苦手なら、意味不明、みたいな。ミレはダメでした。始終意味不明で読んでても読んでる気がしない。最後まで読みましたが、「??」とさっぱりでした。不思議なお話です。
「日本の昔話」 柳田国男
京極経由で興味を持ちました、民俗学の柳田。民俗学ってそもそもなに?歴史の時間に習ったけど、「柳田=民俗学」しかわからず、実態は不明。興味を持ったのなら読んでみよう!と買ったのが「日本の昔話」。「遠野物語」があったのなら、そちらが欲しかったのですが、おいてなかったのです。
日本中の伝承的な話をまとめた作品集でした。短い話ばかりで、ごめんなさい。飽きます。
ただ、知っている話、「日本昔話」で見た話もちらほらあり、つまらなくはないです。短編集はニガテ、と常々思っていますが、それ系統です。
「大盗禅師」 司馬遼太郎
由比正雪の話だと思っていたのですが、半分正解で、基本は浦安仙八という江戸初期の剣客の話です。司馬遼太郎は実在しない人物もあたかも実在しているように書きますが(「十一番目の志士」の天堂晋助など)おそらく仙八も実在していないのでは・・・?誰か答えを知っている方がいらしたら教えてくれると助かります。
大盗禅師というのがまあ氏お得意の妖術を使い謀反を企てようと企む大本で、正雪、仙八は傘下にいたのですが次第にばらばらに。国姓翁合戦的な話も加わる壮大なスケールを幾分滑稽に書いてあり楽しめました。ただ少々突飛な気もしないではないです。
生々しい表現は相変わらず生きています。
先週の読書は京極スペシャルでございました、どーもミレです。こんばんわ。
「大盗禅師」司馬遼太郎(先週にかけて)
「蒲団・一兵卒」田山花袋
「歌行燈・高野聖」泉鏡花
「日本の昔話」柳田国男
「機関車先生」伊集院静(読み途中)
「死者の奢り・飼育」大江健三郎(読み途中)
「前巷説百物語」京極夏彦
「ルー=ガルー 忌避すべき狼」京極夏彦
短い本が多いですから、読んだ本も多いといった模様でおおくりします。とうとう京極は文庫本以外に手を出してしまいましたが―――公共施設を利用させてもらったので、まあ文庫本を気長に待ちます。
さて、ピックアップは―――京極夏彦の「ルー=ガルー」です。<やっぱりなって思って笑ってやってください。
「ルー=ガルー 忌避すべき狼」 京極夏彦
舞台は2030年頃の日本。週一回のコミュニケーション研修の他、学校に登校することはない。動物の肉から人口肉へ、人々は端末をつかいモニタを通して勉強、会話、情報交換―――物理的接触なしに生活を送る個人主義が進んだ社会に葉月は住んでいた。友達と呼べる存在はいなく、生徒の顔、名前もほとんどが虚ろ。登校日の帰りは同級生の歩未と公園へ寄る。―――けものの匂いがする。それが始まりだった。
隣接する地区での連続殺人事件が葉月のエリアへ。公的な県警察、民間のエリア警察の捜査の対象は同級生へ及ぶ。葉月達を担当する潔癖症のカウンセラー静枝と不潔愛好家と称された県警察の橡(くぬぎ)、葉月・歩未に県一の天才少女美緒、違法居住者の猫は事件への核心へと近付き危険がせまる。コンピューターは分解すると数字。数字で管理されている社会には嘘が満ちていた。友達じゃ―――ない。
初めの300ページくらいははっきりいって面白くないです。ハリーの「賢者」的な。ただ、総ページが750くらいあるので微妙な部分も長い。スローリーダーにはきついかもしれません。
が。そのあたりから、クライマックスは凄いです!途中にちりばめられた布石が一つにまとまっていくあの快感は京極作品ならでは。引っ張って引っ張って―――読者を置き去りにして―――というのは京極堂シリーズと違いあまりなかったので、予想は割としやすく、冒険もあり、満足。SF的でおもしろかったです。京極夏彦作品としては珍しい、妖怪が出ない話です。
美緒が!
美緒が好きッ!!
彼女は京極堂シリーズでいうとちょっと常識的にした探偵様的存在です。歩未が京極堂的存在。
猫(ミャオ)やオカルト少女雛子もかっこいい!
ガールズSFアドベンチャー小説、「ルー=ガルー」の未来の設定は公募で決めたらしいのですが、その頃京極ファンではなかったことが非常にくやまれます。ファンなら絶対応募してました。
長さ的には700ページと少しなので、一般的に考えると長いのでしょうが、京極読者なら解ると思いますが読ませてしまう力が凄いのです。ぐいぐいと引っ張られます。
美緒と雛子が好きです。
美緒と雛子が好きです。
<落ち着け!
「前巷説百物語」 京極夏彦
又市が月代!?と思ってしまった冒頭。若かりし頃の彼は、「巷説」「続巷説」「後巷説」の又市と違い、血気があるというか、若いゆえの理想主義者で、そういう人によくありがちのごとく爪が甘い。百介が主人公となる「巷説」「続」「後」の頃のチーム、おぎん、治平とは違った人々との仕掛け。まだ足を半分面の世界に残しながら、江戸での活動の原点、堅気と縁を切った経緯、御行装束の理由が明らかに。そして、妖怪を使うようになったのはここから?と。「怪」に「酉巷説」が連載されていますが、基本文庫本になってから手を出すワタシは読んでません。ですが、そちらでも妖怪を説明に使っているのでしょうか。
やはりおもしろかったです。が、個人的には「続」「後」のほうが好き。百介とおぎんがいないのはやはり物足りません。どうなったのあの人!?こいつ死んじゃうの!?祇右衛門は此処から―――といろいろありました。おちか、お甲が好きでした。
(0805)
「蒲団・一兵卒」 田山花袋
文章がどこか太宰的な神経質さを感じられました。心理描写がすごくて、自然主義ですから(蒲団のほうは)まあ肉欲について述べているのですが、司馬遼太郎と違い(笑)いやらしくはない。
若い女と中年の男。好奇心旺盛な新婦人的な女にルーティンワークに新鮮さを失った男は輝きを見出す、みたいな。据え膳食わぬうちに他な男のものになたとなれば、嫉妬もしよう。ただ、微妙な一線を行き来し、矛盾を抱えつつのラスト。
ああ、「蒲団」ね。なるほど、と。面白かったです。「一兵卒」は、すごい。戦争体験がなければあれは書けないだろうし、敵よりも己との戦い、みたいな。ラストが悲しくもあり。
「高野聖・歌行燈」 泉鏡花
幻想小説は賞もあるくらいだし泉鏡花だと思い、手に取ってみた作品ですが、これは好き嫌いは別れると思います。民俗学が好きなら面白いと思える、苦手なら、意味不明、みたいな。ミレはダメでした。始終意味不明で読んでても読んでる気がしない。最後まで読みましたが、「??」とさっぱりでした。不思議なお話です。
「日本の昔話」 柳田国男
京極経由で興味を持ちました、民俗学の柳田。民俗学ってそもそもなに?歴史の時間に習ったけど、「柳田=民俗学」しかわからず、実態は不明。興味を持ったのなら読んでみよう!と買ったのが「日本の昔話」。「遠野物語」があったのなら、そちらが欲しかったのですが、おいてなかったのです。
日本中の伝承的な話をまとめた作品集でした。短い話ばかりで、ごめんなさい。飽きます。
ただ、知っている話、「日本昔話」で見た話もちらほらあり、つまらなくはないです。短編集はニガテ、と常々思っていますが、それ系統です。
「大盗禅師」 司馬遼太郎
由比正雪の話だと思っていたのですが、半分正解で、基本は浦安仙八という江戸初期の剣客の話です。司馬遼太郎は実在しない人物もあたかも実在しているように書きますが(「十一番目の志士」の天堂晋助など)おそらく仙八も実在していないのでは・・・?誰か答えを知っている方がいらしたら教えてくれると助かります。
大盗禅師というのがまあ氏お得意の妖術を使い謀反を企てようと企む大本で、正雪、仙八は傘下にいたのですが次第にばらばらに。国姓翁合戦的な話も加わる壮大なスケールを幾分滑稽に書いてあり楽しめました。ただ少々突飛な気もしないではないです。
生々しい表現は相変わらず生きています。
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