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ホームページの事、返信、妄想、ブックレビューに愛を叫ぶ準ブログ。偏愛なので準が付く、そういうことを書いております。
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こんばんわ。生存競争をくぐりぬけ虫の息のままバイトに向かって後悔してきたミレですどーもです。体力限界でひーひー言ってます。(じゃあこんな時間に日記を書くなって話ですが……。)先日サングラスを「黒眼鏡」と口走り、論文の下書きを提出して「言う」を「云う」表記にして(一発変換で出るのが云うです……)突っ込まれるなど相変わらず絶賛きょーごくファンしています。辞書に「邪魅」を登録してもいないのに「じゃみ」と入れると一発で出てきます。(魍魎は「ちみもうりょう」の「魑魅」を消し、「絡新婦(じょろうぐも)」は「からむしんぷ」の「む」を消してますが榎木津閣下はばっちり登録しています。)

今日初めて綾辻行人と小野不由美が結婚してることを知りました……!これ有名?
その綾辻小説を今度読もうと思ってます。有栖川小説と恩田小説、乾小説、望月(守宮)小説もトライしたいのです。やっぱりメフィスト多い笑。前回受賞の赤星さんも気になります。立ち読みで(メフィストに途中まで「立ち読み」として載ってて)面白かったので続きが知りたいです。早く文庫本でないかな~。もちろん宮部、大沢なども読みたいし、横溝にさかのぼりたい欲求もあり、ホームズももう一度ちゃんと読んでみたいです。

先週あたりに書いたブックレビューの続きです。
今回は

「邪魅の雫」 京極夏彦
「容疑者xの献身」 東野圭吾

となります。



「邪魅の雫」 京極夏彦



探偵助手の益田の許に舞い込んだ依頼、それはひどく乗り気のしない―――榎木津の縁談が毎回毎回破談する原因を調べろと云う榎木津の叔父からのものだった。罪悪感を感じつつ榎木津の過去の女性関係を含め関口と一緒に調べていくうちに縁談相手に襲いかかった魔の手を知る。
死んだ、殺した、殺人。全くつながりが視えない一連の事件に混乱する青木を嘲笑うかのように新たな殺人が起きた。大磯で繰り広げられた惨劇の真相は―――?
邪なことをすると―――死ぬよ。



あらすじが下手すぎてマジでごめんなさい。
閣下の元カノの存在が明らかになり、初読みの時は酷く動揺した(衝撃を受けた)ことを覚えています。しかもあんな可愛いエピソードがあったなんて!燃えちゃうからって…ッ!思い出すだけで愛しい人だときゅんきゅんします!ある意味閣下の弱味ですが京極堂はからかったりしなかったのかしら?三人の学生時代のお話をいつか読みたいのです。「風」でしんみりとした場面で「にやあんこ」ってふざけたり、お父様に「鬼苛め」の真意を見破られて適当なことを叫ぶ実は照れ屋の閣下。これは反則!
閣下の過去に触れる話になっていますが閣下自体はあまり登場しません。てゆーか京極堂もほとんど出てきません。関口君と益田という何とも頼りない面子での素行調査笑。あととにかくどんより、殺伐、ものさびしい雰囲気が漂っている気が重い話です。各章が「殺した」「死んだ」などで始まるためと、お調子者の益田が元気がないのが原因?でも関口君はやたらと元気だったけど笑。閣下に食いさがったり。珍しいこともあるもんだと、ずいぶん感心しました笑。
初読みの時は冒頭に混乱しました。誰一人として登場していないのに、話は「私」と「貴女」で始まり、全く誰だかわからない、こういうスタイルは以前にもあったので慣れていますしさすがに「邪魅」は3度目になるので……。この本は「絡新婦」の次に長い、まあ1300ページほどなのですが、その分厚い本を一貫した暗さが支配しています。お決まりのギャグのようなやり取りはありますが、湿っぽい。そんな世界で話が展開し、終わる。榎木津がいつもと違うのが不満と云えば不満。新鮮と云えば新鮮。傍若無人でないと、特に益田が暗くまいってしまうのです。益田は閣下の事大好きだからね!(公式ですたぶん)
邪魅についての説明が足りない気がします。豆腐小僧の方が詳しく(文体的にも)解りやすく説明しています。端的に云えば悪意の具現、悪意に住みつく妖怪のことです。周りに影響を与える模様。
事件の構造は比較的簡単ですが、人間関係が複雑すぎて、誰が誰?と混乱します。それを狙っているのだろうけど、構造が解ってしまっているからあまり効果はないと思います。てゆーか警察の誰かが気づいてもよさそうな……。「鉄鼠」、「絡新婦」、「塗仏」の不気味さ、凄惨な事件、大掛かりな仕掛けに慣れてしまった一読者として、犯人が完全に解ってしまう「陰摩羅鬼」に続き京極堂シリーズの中ではあまり好きではないですね。
ただエンディングはとても切なく重い。悲しいです。何度読んでもあの人と同調して、落ち込んでしまいます。いつものようなドキドキで終わらず、しゅん、みたいな。でもあの一言が最後の憑物落としだったのかな、と思います。いつもはしっとりと終わるのに、今回は少し違います。
優しいけど、厳しく、悲しいです。



「容疑者xの献身」 東野圭吾


高校の数学教師石神はアパートの隣人花岡にひそかな恋心を抱いていた。離婚経験のある花岡は現在独身で、娘と二人でひっそりと暮らしていたがどこからかそれを聞きつけた元夫富樫が金の無心に来る。しかし暴力をふるいだした富樫を花岡母娘は殺してしまって―――そこへ石神が現れた。
見つかった死体と死亡推定時刻。その日の何をしていたか聞かれた石神の指示通りに動く母娘には完璧なアリバイが。草薙刑事は帝大の同窓、ガリレオこと湯川に話を持ちか、石神も同窓であり、さらに天才数学者であった事を知る。
はたしてどんなトリックが―――?湯川は石神の許を訪れ、事件の真相に迫る。


初読東野作品でした。友達に借りたのですが、福山じゃないのね、とそこが軽くショックでした笑。ヴィジュアルの話ですよ。あと映画には出てると思うのですが(見てないですが)内海刑事は少なくともこの話に出てこなかったです。
素人にはむずかしい数学の命題などが出てきて、そこに興味をそそられ、文章もかたくなく読みやすかったです。犯人は明示されており、主にアリバイの壁を破る話ですが、トリックは簡単でしたよ、ね?かなり早い段階で予想がつくと思います。はじめからこの中の誰かが絶対事件にかかわってくるって強く断を持っていたので特に…。推理小説ばかり読んでいるといかに話に無駄がないかがわかってしまうので、主に数学の命題などとの関連性を楽しませていただきました。
献身ですね。人生かけてますし、幸せを願ってますから。あそこまで…と思ったのは手紙の部分でした。ある程度予想通りの推理でしたが、この手紙は読めなかったです。でもあれが正しいし、彼が間違っているのは確かなので、当然そうなってほしいようになってくれてうん、という感じでした。でも悲しいですね。本格でありながら少しだけ社会派的なお話でした。
あまり書くと完全ネタばれなのでここまでです。自重次長じちょー。
最後だけ、京極の「邪魅」となんとなく似ていますね。やりきれなさが残るような。

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